浅田真央と高梨沙羅の活躍の裏に1人の若手トレーナーがいる。牧野講平33歳だ。牧野が高梨のトレーナーになったのは去年3月(2012年)だ。さっそく高梨の弱点を分析し、着地姿勢の得点の低さと見抜いた。スキーのジャンプ競技は飛距離点と飛型点を合わせた得点で争われるが、高梨は飛距離が長いため着地は平坦な所になりがちだ。
司会の羽鳥慎一羽鳥「そのため、着地の際の衝撃は相当なもので、飛型点で思った通りの得点を得ることができなかったことが何度もあったそうです」
牧野は小さなマクラぐらいの半円柱に乗り、バランスを崩さないようなトレーニング方法を導入してみた。羽鳥によると、「スタッフも挑戦しましたが、グラつかないでまっすぐ立つというのはかなり難しかったそうです。浅田真央ちゃんはバーベルを肩に担いで膝を屈伸させ、背中や腰の筋肉を鍛えた結果、それまでの慢性腰痛が解消されたそうです」という。
浅田も髙梨もイメージしたらその通りにできる
牧野は浅田と髙梨の共通点として、「イメージしたらそれがそのままできること。2人とも手を抜かない、妥協しないという点でも同じですね」と話している。
コメンテーターの吉永みち子(作家)「高梨選手はまだ16歳でしょ、それなのにそれ一筋でやってきた職人という雰囲気がありますよね」
羽鳥「牧野トレーナーは、人間は男と女とトップアスリートの3種類に分けられると話していました」
長嶋一茂(スポーツキャスター)「日本では昔から心技体といわれているが、子供から成長期にかけての体や心の変化は男性よりも女性の方がいろいろ起こるんですよね。その時にどうフィジカルコントロールをするか、それが世界のトップアスリートを育てるポイントになると思います」
イメージしたように体を動かせるというのが、一流アスリートの絶対条件ということだ。