東京・新宿にある住宅展示場から黒宮千香子リポーターが伝えた。「きょうは平日ですが、この展示場に見学に来ている方が結構います」
来年4月(2014年)から消費税が5%から8%に上がり、アベノミクスの金融緩和が進めば長期金利も上昇するかもしれない。そこで、今のうちにマイホームをという駆け込み現象が起こっているという。
住宅展示場大賑わい!昨年より2割増の来場者
展示企業の1つ、三井不動産レジデンシャルの工藤史年氏は「昨年(2012年)と比較して展示場に来場されるお客さまが2割ほど増えています」と話す。みずほ銀行の住宅ローン担当者も「これまでですと、変動金利をご利用されるお客さまが全体の9割で、固定金利が1割という比率でしたが、最近は長期の固定金利や変動から固定に借り換えの相談に見えられるお客さまが増えています」という。
黒宮「金利が上がるときは、短期の変動と長期の固定。どちらが先に上がりますか」
コメンテーターの飯田泰之(駒沢大学准教授)「ローン金利が上がるときは、短期よりも長期の固定が先に上がります」
黒宮「銀行などの預貯金金利も上がるのではと期待する方も多いようですが」
飯田「預貯金金利は当分上がりません。その理由は、銀行などが預貯金を集めて、それを融資に回すという状況にはしばらくならないからです。ですから、預貯金よりも外貨預金とか投資信託、あるいは不動産などいくつかに分散して運用する方が有利です」
日銀総裁誰か?アベノミクス最初の試金石
司会の羽鳥慎一は「安倍政権の経済政策は国民の期待通りになりますかね」と半信半疑だ。飯田は「カギは来月の日銀総裁人事と、7月の参議院選挙にあります。次の総裁に誰がなるのか。これまで通りに財務省OBが就任すれば、『なんだ、いままでと同じだ』と国民の希望は萎み、それが参議院選挙に影響して、ねじれ国会は解消できず政権は不安定なものになるでしょう」と話した。
吉永みち子(作家)「いままで安倍さんがやってきたことは、言ってみればカンフル注射をしたのと同じ。一時的なもので、本当の勝負はこれからでしょう」
たしかに、今はしゃいでいるのは株式相場と輸出企業だけだ。ディナーでいえば、前菜どころか食前酒の段階で、まだ酔っ払うには早すぎる。