危険運転致死傷罪なら上限20年「適用要件狭い欠陥」
司会のみのもんた「女性のお腹の赤ちゃんも入れれば死者は4人だ。無免許を重ねていたんだし…」
たしかに、感情的には腑に落ちないところがある。法制審議会は危険運転致死傷罪と自動車運転過失致死傷罪の中間的な、上限を15年以下とするものを検討中だ。「正常な運転ができなくなる恐れ」「病気による発作の可能性を認識」など、実際の事件を踏まえた論議が行われている。これについて、元検事の若狭勝は「一般の感情と法律とのギャップがありますよね。今の法律で8年というのはありうる。法律を超えた刑罰はできないから、このギャップを埋めるには法律を変えないといけない」という。
みの「なんでお腹の赤ちゃんは数に入らないの」
若狭「民事だと胎児もそれなりに保護されて権利性が出てくるが、刑法では生まれて初めて人とみなすので、保護の対象になっていないんです」
みの「法律は一般市民のためのものでしょうが」
若狭「だから、時代が変わったら法律もギャップを埋めるようにしないと」
みの「裁判長は『躊躇せざるをえない』といってる。疑問だ」
法律というものはいったんできると一人歩きを始める。いっときの感情で変えたりすると、これも危ない。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト