大阪市東住吉区で6歳になるはずの女児が、生後間もなく死んでいたのに父親(53)と母親(35)が児童手当を受け続けていとして、詐欺の疑いで逮捕されていた。児童手当6年分、総額93万4000円。夫婦は「収入が少なく、生活のために必要な金だった」といっているという。
「出産後、退院途中の車の中で死んだ。遺体は愛知県の海に捨てた」
発覚したのは、女児が小学校入学前の健康診断と説明会に来なかったため。今月7日(2013年2月)、区役所職員が自宅を訪問したところ、母親が「生後間もなく亡くなった」と話した。「死亡届」は出ておらず、区は警察に相談して捜査が始まった。毎年6月の家族の現況届には「娘がいる」としていたが、小学生の息子2人だけだった。
大阪府警の調べに対して、夫婦は「出産後、退院途中の車の中で死亡した。遺体は愛知県の海に捨てた」などと遺棄したことは認めているという。しかし、供述にあいまいな点があり、さらに調べるという。子どもの定期検診に1度も現れなかったため、区は女児が3歳半になるまでに計8回、保健師が家庭訪問して父親に会ったが、「母親が実家に連れ帰っている」などと拒まれた。児童手当を受けるには、認定請求(健康保険証の写しなどが必要)を出さないといけないが、この夫婦の供述では、すでに死んだ子どもの請求を出していたことになる。
行方不明の就学年齢小中学生1191人
淑徳大学の結城康博准教授は「保健師の訪問は拒絶されても強制的に踏み込めない。保健師のシステムを子どもの見守りシステムに変えていかないといけない」という。
司会のみのもんた「何考えてんだろう。信じられないなぁ」
現地へ行った奥平邦彦レポーターは「普通の住宅街でしっかりしたマンションでした」と報告したが、みのは「映像で見ても、障子はぼろぼろだし掃除も何もしてないんじゃないの。生活のレベルまではわかりませんが」
大阪では富田林市で昨年(2012年)、9歳になる男児が生後間もなく行方不明になり、祖父母が生活保護費をだまし取った詐欺容疑で逮捕されている。文部科学省によると、就学年齢になっても学校に来ないなど、1年以上行方がわからない小中学生は全国で1191人いて、安否と所在確認が課題という。
コメンテーターの田中章義(歌人・作家)が「1191人、ひや~」といったが、人数がわかっているというのも驚きだ。親とはなんぞや、子どもとはなんぞや