グアム島での通り魔事件で日本人旅行者がまた1人亡くなって、犠牲者は3人になった。横田仁志さん(51)は車にはねられて重体が続いていた。他に50代の女性がなお集中治療室(ICU)で治療を受けている。亡くなった杉山利恵さん(28)の2人の子どもはきょう(2013年2月)にも退院できるという。
「私の暴言や暴力は消すことはできない」
犯人のチャド・デソト容疑者(21)の動機の解明などは進んでいない。高校時代の友人らは「いいヤツだった」「音楽の才もあった」など話していて、こんな大事件を起こすイメージじゃないという。「家庭に問題があった」という話もあった。親の支援が得られず孤立してふさぎ込んでいたとか、1人暮らしで家賃も自分で払っていたとか、母親との間に何かあったとかいうのだ。彼が書いたと見られるブログには、母親の手紙が載っていた。「私の暴言や暴力は消すことはできない。お母さんを許して」とあった。
半年前から失業状態だったともいう。奥平邦彦レポーターはアパートを訪ね、「ここに家族と住んでいた」という。1人暮らしは昔のことだったのか。
友人の1人はデソトが抗うつ剤を持っていたという。「ただ、きちんと服用していたかどうかは知らない」。別の証言ではデソトは車を暴走させる直前、別の場所で何人かを刺していたという。そのあと車に飛び乗って事件を起こしていた。しかし、それが何であるのかはわからない。
死刑制度ないが加重謀殺罪で仮釈放なしの終身刑
デソトは事件の翌日の13日に最初の審問を受け、22日には起訴の手順を決めるという。グアムには死刑はなく、謀殺罪が15年から終身刑。より深刻・悪質な加重謀殺罪だと終身刑で仮釈放なし。アメリカ刑法の専門家によると、デソトは後者で裁かれるとみられるが、責任能力の判断が分かれ目になりそうだという。
与良正男(毎日新聞論説委員)「動機を語っていない。薬物の使用がいわれるが、断定はできません。そこが知りたいですね」
司会のみのもんたは「そうですね」と受けたが、ほとんど口を挟まず、さっさと次のニュースに移っていった。さすがだ。この手の事件で推測は御免被る。