日本は世界の常識が通用しない国々と隣り合わせであることを痛感させる1週間となった。中国のイージス艦が海上自衛隊の護衛艦にレーダー照射した挑発行為は、一歩間違えれば軍事衝突という事態だったにもかかわらず、「『レーダー照射』軍が勝手にやった!?中国外務省『関連部署に聞いて。知らない』」(TBS系「朝ズバッ!」)、「高飛車の中国外務省報道官がシドロモドロ!レ-だー照射『知らなかった…』」(テレビ朝日系「モーニングバード!」)とまるで他人事のような対応だった。たとえ発生時には報告がなくても、その後に調査をして詳細を報告するのが報道官の役割だろうに、そうした常識が通じない政府なのである。
かりに、レーザー照射が中央の党や政府のあずかり知らぬところで行われたのなら、それはそれで怖い。艦船乗務の将兵が反日デモで日本車を壊すのと同じノリでやったとしたら、人民解放軍のコントロールが効かなくなっているということで、旧日本軍の関東軍のようなことになっているのだろうか。
韓国にも困ったものである。対馬の寺から仏像を盗んだ窃盗グループが韓国で逮捕され、仏像も無事に回収されたのだが、今度は韓国仏教最大勢力の曹渓宗が「日本に返すな」と騒いでいるというのである。その昔、仏像は韓国で造られ倭寇らが奪っていったものだから、自分たちに所有権があるという主張である。「韓国あきれた横車!対馬から窃盗の仏像『返すな。もとはこっちのもの』」(「モーニングバード!」)というのだが、仏像が彫られたのが朝鮮半島であったという証拠はないし、仮にそうだとしてもなぜ曹渓宗のものなのだろう。
無視すればすねるし、おだてれば図に乗るし、怒れば騒ぐし…困った隣人たちである。(テレビウォッチ編集部)