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「自分で考えるようになって雇われ意識変わった」

   埼玉にもうひとつあった。ふじみ野市の学童保育クラブだ。8か所に保育員が40人いるが、半数以上が20~30代で、就職に失敗したり非正規雇用を経た人もいる。野口智史さん(28)もそうだった。学生時代は重量挙げの選手だったが、就職に失敗して苦労を重ねた。ここへ来て2年になる。「以前は給料も上がらず愚痴ばっかりだった。ようやくポジティブに考えられるようになった」

   メンバーの女性は「私もそうだったが、雇われ意識はなかなか抜けない。でも、話し合いをしていくうちに変わる」という。野口さんもさまざまにアイデアを出してイベントを組んだりする。子どもたちに囲まれて生き生きとみえる。

   富沢教授は「地域や身の回りのあれこれを取りあげ、実現していく過程で自分が成長するのも効用」という。こうした活動に法人格を与える法律が必要だともいっていた。

   1人ひとりが経営者というのは面白い。日本ではあまりものを考えなくても生きていける。もしみんなが考えるようになったら…今の政治家の大半は吹っ飛ぶだろう。話はもっと面白くなる。

ヤンヤン

NHKクローズアップ現代(2013年2月7日放送「働くみんなが『経営者』~雇用難の社会を変えられるか~」)

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