終電間際で急いで渋谷駅に向かっていたとき、私見てしまったんです。ふと夜空を見上げると、緑のライトを点滅してふわふわと漂っているものを。渋谷の109の交差点の上空、15メートルぐらいのところを、大きさはバレーボールぐらいの光る物体が行ったり来たりしていたのである。あまりにも典型的なUFOの形をしていたので、ばかばかしくなって1度は目線を戻したけれど、やっぱりおかしい。再び夜空を見ると、まだピカピカ光りながら浮遊している。まさかとは思いながらも、ドキドキしてしまった。
深夜、人も少なく誰とも共有できないもどかしさ。他にも見た人がいないかネットで探して見ると、ツイートした人は結構いた。やっぱり目の錯覚じゃなかったんだ。あの時間、渋谷でUFO目撃した人はいたんだ!と嬉しくなった。
人面魚ブーム、宜保愛子、口裂け女、トイレの花子さん、心霊写真…どこ行った?挿話の都市伝説
それにしても、ずいぶんとUFOさんはお出まししているようで、どこそこで見た人いませんか?というようなサイトやつぶやき、掲示板などがわんさかと出てくる。いつの時代も、不思議なものってみんな大好きですよね。子供の頃、テレビではUFOやUMA特番が今より多く放送されていたっけ。
そうそう、人面魚ブームとかもあったし、宜保愛子さんもいたし、口裂け女、トイレの花子さんとか、心霊写真とか、昭和の都市伝説がまだまだ健在で、その流れをくんだネタが人気を集めていた。そう思うと、今から20年ぐらい前はバブルも重なって、怪奇現象だろうがUFOだろうがなんでもありだった。
教室でもその類のムック本を誰か1人は必ず持っていて、キャーキャー言いながら読んだり、コックリさんをやってみたりもしてた。あの時は怖くて怖くてたまらなくて、その輪に入るのが嫌でしかたなかったけど、でもちょっとは覗いてみたい。ドキドキしながら怖いものを見るのって、なんて楽しかったんだろう。あの感覚はずっと忘れられないもんなぁ。大人になってからの怖いもの見たさで突き動かされるものは、もっと楽しいけれど代償が子供のように反省だけじゃすまないものが多いけれど。
放送局の自粛ですっかり姿消した「怪しげな話」番組
でも、今はもうそういった番組も1年に5回見ることがあるかどうかぐらいに減っちゃった。健康番組が爆発的に増えて、怪しげな話を放送局が自粛をしはじめてから、怪奇現象を扱うような番組は姿を消していった。まだビックリ人間番組は残っているけど、UFOを追いかけるとなると予算がかかって実現には難しそう。でも、そんな理屈では説明できないものはいつの時代もなくならない。最近また増えてきたのがスピリチュアル系だ。オーラ見て潜在的な悩みや病気を言い当てていくというもの。これも大袈裟にリアクションしてくれる芸人さんがいないとなかなか成立しにくいのが難点で、どれも似通った番組になってしまうので飽きられるのも早いかもしれない。
それにしても、私が見たのはいったいなんだったんだろう。ラジコンか、最近中国で人気らしい電飾凧か。大きな広場ならわかるけど、渋谷109前の交差点でそんなことできるのかしら。毎日のくらしにちょっとしたドキドキをもらったような気分。
モジョっこ