安倍晋三首相は「いよいよ3本目の矢、成長戦略であります」ときのう23日(2013年1月)に開かれた産業競争力会議の初会合であいさつし、金融緩和、財政出動に続く経済再生の柱となる成長戦略策定に向けて議論が始まった。会議のメンバーで政策推進のキーマンとなる竹中平蔵・元経済財政担当相に「朝ズバッ!」がポイントを聞いた。
「産業競争力会議で企業の自由度取り戻す」
司会のみのもんた「この産業競争力会議とはどういう趣旨の会議ですか」
竹中「日本は企業の競争力がすごく弱くなっています。かつて日本の競争力のランキングは1位とか2位だったのが、今は20位とか低いランキングになっています」
みの「その原因はなんですか」
竹中「企業には自由に創意工夫を発揮してもらわないといけないのに、その自由がどんどんなくなっている。世界銀行の出した企業の自由度に関するランキングで日本は2000年に40位でした。規制改革して2006年の小泉内閣から安倍内閣にバトンタッチするころは28位になりましたが、行きすぎた規制緩和だとわあわあ言いだして、今は47位です。台湾や韓国より下です。ここを根本的に変えていくということが一番大事です」
みの「企業の自由度とはどういうものですか」
竹中「例えば、私とみのさんと株式会社をつくって農業を始めようとしても、厳しい条件があって自由にはできないんですよ。10年間議論して一応できるようにはなりましたが、上場はできないんです」
他にも、再生医療製品の承認期間で韓国が1年9か月のところを日本では7年もかかるという。
竹中「これを早めましょうというと、日本ではすぐ安全はどうでもいいのかといった極端な議論になる。安全はもちろん大切だが、世界の常識から考えてかけ離れていませんかということです」