アルジェリアの天然ガス関連施設で起きたイスラム武装勢力による襲撃事件で、さらに2人の日本人の死亡が確認され、この事件の犠牲者は9人となった。残る1人の安否はなお調査中だ。海外の紛争地域での日本人の安全をどう守るのか、「朝ズバッ!」は元防衛相の小池百合子・自民党広報本部長に緊急時の邦人保護など今後の対応について聞いた。
「危険なところには行けない矛盾」
司会のみのもんた「邦人保護といいますが、日本人が海外で危険な目にあった時、とくにこんなテロの場合、自衛隊はどんなことをしてくれるのですか」
小池「これにはいろんな条件があります。法律や憲法を守っているとなかなか邦人保護ができにくいという矛盾を抱えているので、安倍総理も石破幹事長も改正すべきではないかといっています」
みの「今の自衛隊法のどういうところが足りないのですか」
小池「たくさんありますが、例えばゴラン高原で活動していた自衛隊はシリア情勢が厳しいからと引き上げてきたわけです。危険になると日本の自衛隊はいられなくなるという矛盾があるのです」
小松成美(ノンフィクション作家)「今回の事件が今も続いていたら、自衛隊は助けに行けるのですか」
小池「自衛隊法の改正がどうしても必要になってきます」
小松「今行けないんですね」
小池「現時点では政府専用機をアルジェに飛ばしていますが、現地には行けないんじゃないでしょうか。ただ、戦闘が終わっていれば可能かもしれませんが」
小松「戦闘があれば行けない?」
小池「かつて小泉純一郎総理の自衛隊は危ないところには行かないんですという有名な答弁がありましたが、いまの法律ではそういうことです」
自衛隊法によれば、邦人輸送の条件として「安全が確保されている」、手段は「航空機、船舶と船舶に搭載されたヘリで、車両等による陸路での輸送は不可」、武器使用は「正当防衛、緊急避難の場合のみ」となっている。