司会のみのもんたは「本当に物価が2%上がれば景気が良くなるの? わからない。なぜそうなるかがわからない」と何度も首をひねった。政府と日銀はきのう22日(2013年1月)、デフレ脱却をめざした「物価目標2%」を決定し、共同声明を発表した。
「物価上がるから今から給料上げておこうという企業ない」
進行役の井上貴博アナウンサーは「あえて番組のサブタイトルに、画期的共同声明とつけました。画期的という意味は、日銀はこれまでの20年の間、物価上昇率を1%に据え置いてきましたが、それを今回は倍の2%に引き上げたこと。さらに、物価上昇の目途としてという抽象的な表現から、目標とはっきり明記したからです」と説明した。
物価上昇率とは消費者物価指数のことで、消費者物価指数とは総務省が定めた588品目の物価の変動を数値化したものだ。みのは「これだけの品目の値段が2%上がれば景気は良くなるの」と納得いかない様子だ。東短リサーチ・加藤出チーフエコノミストは「国際的に価格競争が激しい家電製品などは韓国や中国から安い製品が入ってきて、むしろ値下がり傾向にあり、すぐの上昇は難しい」と見る。
逢坂ユリ(資産運用コンサルタント)「これから物の値段が上がるかもしれないとなれば、安い今のうちに買っておこうと消費者の購買意欲が高まります。その結果、お金がグルグルと回るようになり、景気を押し上げることになります」
みの「物価が2%上がるということは、家計の支出が2%増えるということ。その分、給料なども上がればいいけど」
片山善博(慶応大教授)は「たしかに、これから物価が上がるから今のうちに給料を上げておこうという企業はないですね」と苦笑い。物価が上がると、まずは年金生活者や非正規雇用の人たちが直撃を受けると思うけれどね。