アルジェリアのイスラム武装集団による襲撃事件は最悪の結果になった。菅義偉官房長官は昨夜21日(2013年1月)の会見で、「痛ましいお知らせ」として、日揮の社員7人の遺体を城内実・外務政務官らが現地の病院で確認したと明らかにした。安倍首相は会見で「世界の最前線で働く、何の罪もない人々が犠牲になった。痛恨の極み」と、人命が守れなかったことを悔やんだ。また、日揮も「有能な社員を失ったのは無念の一言だ」として、残る3人の行方追及に全力をあげるという。
イギリス・フランスは強行策に支持
アルジェリア政府や欧米ネディアによると、武装グループの要求はアルジェリア政府が捕らえている「過激派100人の解放」だった。これで交渉がおこなわれる流れだったが、19日に武装グループが人質を連れて移動を開始したため軍が攻撃に踏み切ったという。これまで確認されているだけで、外国人の死者は37人(うち日本人7人)、国籍は8か国に及び、7人は国籍不明という。不明の7人の中に3人の日本人が含まれているのかどうか。遺体がありながら国籍不明というのは、相当なダメージがあるということだろう。場合によっては、DNA鑑定とかになるのか。他に不明が5人いるとの報道もある。
武装集団の29人を殺害、3人を拘束した。こちらの国籍は、エジプト、カナダ、マリ、ニジェール、モーリタニア、チュニジア6か国になるという。武装集団の指導者モフタル・ベルモフタル司令官は、新たな声明で「交渉に軍は応えなかった。マリに軍事介入している国が意志を変えないかぎり、引き続きミッションを実行する」と新たな行動を予告した。
このアルジェリア政府・軍の対応について、イギリスのキャメロン首相は「30人以上の人質に対応するのは難しい」と理解を示した。フランスのファビウス外相もアルジェリア非難の声に「不快だ」と述べている。このあたりは日本政府とはかなり違う。