クルム伊達「全豪オープン」最年長勝利記録更新中!進化し続ける42歳の肉体

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   テニスの4大大会のひとつ、全豪オープンで3回戦に進んだクルム伊達公子選手はいま42歳で、「最年長勝利記録」を更新中だ。昨年(2012年)は全豪、全仏、全英、全米、いずれも1回戦敗退だったが、何が変わったのか。「スッキリ!!」が秘密を探り当てた。

体幹トレーニングで25歳の時より洗練された動き

   今週の15日火曜日(2013年1月15日)に行われた女子シングルス1回戦の勝利は、全豪オープンの最年長記録となった。会見にはフェデラーやシャラポワと同じくらいの記者が集まった。そしてきのう17日の2回戦は17歳年下のイスラエルの選手。気温40度のなかで伊達が冴えた。

   序盤から主導権を握り、ゲームカウント6-2で第1セットを奪う。しかし、ここで体が動かなくなったという伊達は4ゲームを連続で失う。苦しそうな表情も見せたが、第3セットをストレートで破って、またもや記録更新となった。3回戦進出は実に18年ぶりだ。

   伊達は試合後、「1回戦以上にタフでしたね。自分のプレーを貫きたいという強い思いだけだった」と笑顔で語った。伊達と会った「スッキリ!!」のレギュラーコメンテーター杉山愛(元世界ランク8位)は、伊達のプレーと肉体をこう表現した。「動きでは、若い頃より今の方が洗練されている面があります。体も25歳 の時(世界ランク4位)より、筋肉がホントに追い込んでトレーニングしているとわかる体形をしていますからね」

   1回戦の勝利後、 伊達はブログにこう書いていた。「Winbledon後に新しい環境を求めたとき、体も心もテニスもずたずただったときに出合ったトレーニング。その時に『41歳でもまだまだ変われますよ!』って、迷うことなく即座にしっかりとした目で言い切ってくれました。その言葉に救われて、ずっとトレーニングを継続してきました」

   西村綾子ピローターが伊達がトレーニングをしている都内のスポーツジム「R-body project」を訪ねた。専属トレーナーの中山純一さんが肉体の進化の秘密を明かしてくれた。体の骨格標本を前に、「テニスのパフォーマンスを上げるには体幹を鍛えました」という。骨盤をはさんで胸椎から股関節まで。ここは本当は動かしたくない部分で、それを動かさずに肩などの関節がちゃんと動くようにする。それが体幹トレーニングだという。中山さんは「体幹を鍛えれば、けがを防ぎ効率的な動きで技術もアップする」という。たしかに、きのうの伊達の動きをみると、体幹は動いていない。

精神的にも進化…プレッシャーから解放されてキラキラのびのび

   杉山愛はもうひとつの秘密を伝えていた。「本当に楽しくプレーしているなと思いますね。 キラキラと楽しんでいる。プレッシャーもなくのびのびやってる」と話す。かつて伊達が引退したのはテニスが嫌いになったことだった。1989年にプロになり、4大大会でベスト4にもなった。95年に世界ランク4位になった翌年、引退した。26歳だった。引退会見で「精神的にも体力的にも常にギリギリの状態で戦ってきた」と話した。

   しかし、去年出版した「進化する強さ」で、「引退までの3年間はテニスに嫌気がさしていた。プレッシャーに押しつぶされそうでした。負ければバッシング、味方は誰もいないような」と書いた。その後、結婚を経て夫に背中を押されて、08年37歳で現役復帰をはたす。以後の活躍は知っての通りだが、昨年は不振に泣いた。そのあとの「奇跡」というわけだ。

   司会の加藤浩次「すごい」

   キャスターのテリー伊藤「勝ったあとも、ピリピリしないで穏やかだよね」

   西村は「(取材は)去年の7月からで、まだ進化し続けています。トレーナーも先が楽しみといってました」

   テリー「それプラス、知恵がついてるからね」

   昨日のブログには「ほんとに体が動いてくれました。自分でもびっくりするくらい」と書いている。次の対戦相手はセルビアのヨバノフスキーで、21歳、175センチ、ランキング56位。 伊達は42歳、163センチ、ランキング100位。 なんにしても楽しみだ。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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