東京都心で8センチという記録的な大雪はたくさんの後遺症を残す。とくに雪が雨やみぞれに近い湿った雪だったから、一夜明けたきのう15日(2013年1月)は首都圏全域が氷づけになってしまった。
東京タワー大丈夫なのにスカイツリーなぜ落雪?
「スッキリ!!」の映像では同じ場所で何人もがすってんころりんを繰り返していた。雪国の人には当たり前のことが東京ではわからない。自転車が転ぶ映像もあった。「危ないなぁ」。車もそうだ。ほんのわずかの雪だまりでもタイヤは空転して動けない。当然、渋滞になる。「歩いた方がはやいですよ」とバスが停留所以外で止まる。坂道はさらにひどい。下り坂は止まろうとしても止まらない。これが首都圏全域で起ったのだから大変だ。けが人は1200人にもなった。
首都高速道路も15日午前中はまったく使えなかった。前夜に立ち往生して乗り捨てられた車の撤去が必要だったのと、高架のために上からも下からも冷やされて雪が溶けない。とくに出入り口は傾斜もあるためうかつに通せない。
もっと怖いのが落雪だ。屋根や雨どいの日陰で凍りついた雪塊はかなりの重さになる。これが直撃したらたまらない。東京スカイツリー周辺の住民はおとといから屋根にドスン、ドスンと当たる音に怯えていた。ツリーの周辺では警備員が上空を見張っていて、落雪を認めると笛を吹いたりして警告したが、「スッキリ!!」の取材中の2分間に4回の落雪があった。実際に落ちたものを見ると、もう雪ではなくて氷だ。これは危ない。「子どもの通学路だからね」と地元住民はいう。
どうやら、落雪が多いのは真っすぐなタワーの形状に原因があるらしい。東京タワーは55年間落雪が問題になったことはない。末広がりなので、雪が落ちても真下のフットタウンの建物の屋上に落ちるからだという。