きのう14日(2013年1月)の東京の初雪は1998年以来の大雪になった。例年より遅い初雪だが、気象庁の予報では雨だったため、成人式の晴れ着姿も散々。雪に弱い航空、道路交通を中心に大混乱になった。
積雪の皇居ジョギングにわざわざ埼玉から!?「根性試しです」
降り始めが早かった。午前10時すぎには郊外では大粒の牡丹雪になり、都心でもみぞれから雪に。高速道路はもちろん、一般道でもスリップ事故や動けなくなる車で大渋滞が起こった。街中でも転倒によるけが人が続出して、首都圏全域で死者1人、けが人473人が出た。
「スッキリ!!」はリポーターの阿部祐二や西村綾子が都内を走り回ったが、取材を進めるうちに雨から雪に変わっていく。銀座では「雪かきがないのでチリトリです」と店員が苦労している。国立競技場で行われる予定だった全国高校サッカーの決勝戦も中止になった。
司会の加藤浩次「予報では雪は降らないはずだった」
キャスターのテリー伊藤「アッという間でしたね」
気象予報士の武田恭明は「本州南岸を進んだ低気圧が急激に発達して北の寒気を呼び込んだ。これだけ急激に気温が下がるとは予想できなかった」という。
しかし、リポーターも歩けば棒に当たる。上野動物園はさすがに閑散としていたが、「パンダをゆっくり見られた」という少年は幸運だった。パンダマニアで何度か「スッキリ!!」に登場している高氏貴博さんは、この日も4000枚の写真を撮ったとかで、「これがイチバン!」と出したのは、リーリーが雪をかぶりながら悠然と笹をかじっているところだった。こんな写真は2度と撮れるかどうか。
真っ白に雪に覆われた皇居の周辺で、さすがにジョギングする人はいまいと思ったら、いた。埼玉から来たという男性は「根性試しです」。他にも何人かいて、まあ元気なこと。
東京スカイツリー「上は真っ白で何も見えなかった」結婚記念夫婦
阿部は東京スカイツリーの前で年配の夫婦に聞いた。「上は真っ白で何も見えなかった。結婚36年の記念日なんですがね、これもいい思い出になる」と笑っている。夕方からは風も強まり、スカイツリーも午後3時半に展望台は閉鎖となった。本来なら休日の人であふれるお台場も、レインボーブリッジの閉鎖で閑散としている。御徒町のアメ横も「売り上げが5分の1だね。いまの時間なら人がうねってるのに」と精肉店主はあきらめ顔だ。
大忙しは宅配ピザだった。雪で買い物が面倒だということらしいが、芝の店では「注文が5割増です」。靴屋さんの防水ブーツもバカ売れで、いつもの3倍だとか。渋谷、新宿などのターミナルではタクシー待ちの長い列がいつまでも 続いていた。
加藤「スリップした車をみんなで押しているところを見て、東京も捨てたもんじゃないと思いましたね」
ロバート・キャンベル(東大教授)がスマホで撮った小石川の後楽園の雪景色を見せて、「東京とは思えない」という。雪吊りが写っていた。香山リカ(精神科医)が「金沢じゃないんですよね」
思わぬ大雪の東京、いい記憶も悪い記憶も1日の夢。きょうもまだ危ない。転ばぬように。