中国軍用機「尖閣領空」接近!安倍首相の「中国包囲網作り」牽制?

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   「尖閣諸島周辺のパトロールを常態化する」と、10日(2013年1月の全国海洋工作会議で決めた中国が、さっそく挑発行為をはじめた。多数の中国軍用機が尖閣諸島北側、日本領空の外側にある防空識別圏内に侵入し、自衛隊のF-15戦闘機がスクランブル発進した。中国軍機は日本の領空を侵犯することなく防空識別圏から離れ飛び去ったという。

16日から「中国と領海トラブル」のベトナム、タイ、インドネシア訪問

   中国外務省の洪磊副報道局長はこの日、「尖閣諸島(中国名・釣魚島)は中国の領土だ。その周辺の海も中国の領海だ」と相変わらずの発言を繰り返したが、尖閣諸島周辺へ多数の中国軍が飛来したのは始めてだ。中国の狙いは何なのか。

   中国は南シナ海でも領有権を主張し、フィリピンとはスカボロー礁の領有権をめぐって緊迫した状態が続いている。岸田文雄外相はフィリピン・マニラで行われた外相会談で、フィリピン沿岸警備隊強化への支援を約束し、安倍首相も中国包囲網を築く狙いで16日からベトナム、タイ、インドネシアを歴訪する。中国側の挑発行為はこうしたことへの牽制と見られる。

「弱腰の国」「すぐ寝返る国」もいてなかなか難しい結束

   ただ、この中国包囲網については効果を疑問視する意見もある。中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰氏は、「各国との連携は中国にプレッシャーを与えるが、中国に強く言わない国や甘い条件にすぐ寝返る国もあり、結局うまくいかない」と否定的だ。

   コメンテーターの吉永みち子(作家)は、「各国の中で、日中の関係がいま一番難しい状況にある。そこにみんなを募って音頭をとってやるということは、さらなる刺激、悪化を生むということもありますよね」と懸念する。

   ただ、日本再生を旗印に登場した安倍政権としては、中国の度重なる領海侵犯を黙って見ているわけにもいくまい。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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