6つの数字を選ぶ宝くじ「LOTO6」で事件が起きた。最高賞金額4億円の夢を売る売り場でのことだった。窓口の販売員が当たりクジをだましとったのだ。そんなことがどうしてできるのか。手口の詳細はまだ明らかでない。
3等55万円当せん客に「ハズレ券はこちらで捨てておきます」
事件が起きたのは福井県坂井市の販売窓口で、昨年10月(2012年)、70歳の男性がクジを持ち込んで当せんの確認をしてもらったのだが、「すべてハズレです」といわれ、クジは持ち帰らなかった。ところが、あらためて調べてみると3等55万円の当りクジがあったことがわかり、男性の通報で今月4日(2013年1月)、販売員の女性が詐欺の容疑で逮捕された。59歳のこの女性は15年も務めているベテラン販売委員だったが、当りクジを換金していた。
<疑問1>手元にクジがないのになぜ事件が発覚したのか。
LOTO6は好きな番号を自分で選ぶ。実は男性はいつも同じ番号を購入していた。そこで新聞に載った抽選結果をあらためて確認して当せんがわかったのだ。
<疑問2>女性販売員はどうやって当せんクジをだまし取れたのか。
男性がクジを渡したとき、販売員から「ハズレだから捨てておきますね」と言われ、深く考えずにそのまま帰ったのだが、これはありえない対応だという。本来の確認方法を「スッキリ!!」のディレクターがやってみせた。まず手渡したクジ券は読み取り機にかけられ、結果は液晶ディスプレー画面で客に見える。ハズレの場合でも「ハズレ券と明細を確認ください」と明細つきで返却される。 そのさいハズレ券には「ハズレ」と印字されるのだ。銀行は「ハズレ券は必ずお客様に返却するように指導しています」という。つまりは指導か。そのあたりにかすめとる余地が出てくるのかもしれない。
客にも見える確認読み取り機をどうやってスルーしたのか?
販売員はかすめ取った当たりくじを換金し、これについては認めているものの、「当りはあとで気がついた」と容疑を否認しているという。しかし、機械にかければ、結果はモニターに出るはずだから、はじめから機械にかけなかったか、モニターをオフにしてあったかどちらかだ。案外、窓口の「ハズレです」という声のやりとりだけで帰ってしまう客は多いのかもしれない。
司会の加藤浩次「しょっちゅう買う人は自分で番号を確認しないで、窓口で確認するというのが多いのかな。こういうことがあると信用できなくなりますよね」
キャスターのテリー伊藤「クジは機械に入れたんでしょう?」
森圭介アナ「それがわからないんです」
加藤「ハズレクジを用意してたかも知れない」
おお、その可能性もあった。
テリー「もしそうなら、前にもやってるね」
森「これから調べていくんでしょうが、『ハズレ』という印字を確認する必要がある」
加藤「番号を控えてなかったらわからないよ」
いちばんありそうなのは、かすめ取られた男性客はいつも窓口で当せんを確認し、はずれ券を受け取っていなかったため、販売員は顔を知っていて「ああ、いつもの」と思いついたのかもしれない。