大阪市立桜宮高校のバスケットボール部に所属する生徒が自殺した問題では、部の顧問によって生徒へのはげしい体罰があったとされるが、この高校では他のクラブでも体罰があったことが判明した。学校側が部活の問題に目をつぶり、あるいは握りつぶして体罰が常態化していた疑いも浮上してきた。
「勝つことを目指すのは人格形成に役立つ」
こうしたことを受けて、スタジオでは学校スポーツの指導のあり方が口の端に多く上っている。きのう10日(2013年1月)のコメンテイター為末大(元陸上プロ選手)やけさの宋美玄(婦人科医)は、学校現場で「勝利至上主義」のもとで指導者が暴力やスパルタ式で生徒を駆り立てるといったことは、教育上も競技上もよろしくない、自主性を育てるべきだとの主旨のコメントをしている。
スポーツに一家言持つ小倉智昭キャスターはそうしたコメンテイターたちに比べると「規律重視」派のようだ。けさは「勝つことを目指すのは人格形成に役立つ」と勝利志向主義の意義を力強く訴え、別の段では、体罰について「もちろんよくないが、目をつぶってもいいんじゃないという体罰もあるかもしれない」と、一定の宥和的な態度を示した。
なお、小倉は「(勝つことは大事だが)勝つために手段を選ばないというところは今まであって、これは是正していかなければいけないですよね」と、なぜかムッとしながら言ってもいた。しかし、なにをどう是正すべきだと具体的に述べることもなく(体罰にも目をつぶれるものはあるかもしれない)、そこに強い問題意識は感じられなかった。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト