安倍内閣はきのう8日(2013年1月)、日本経済再生本部の会合を開き、総額20兆円規模の緊急経済対策の骨子を示した。はたしてアベノミクスは成果を上げられるのか、絵に描いた餅で終わるのか。資産運用コンサルタントの逢坂ユリは「安倍内閣は日本経済再生本部と経済財政諮問会議を両輪に、3本の矢を実行していこうというのが基本戦略です」と説明する。
「大企業が好調になれば中小企業の業績も回復します」
司会のみのもんた「経済再生本部と経済財政諮問会議は似たような名だけど、どう違うの?」
逢坂「中長期にわたる経済の基本政策を策定するのが諮問会議。それを具体化するのが経済再生本部で、再生本部の下には産業競争力会議が置かれます」
井上貴博アナウンサーが三本の矢の中身について説明した。「最初に公共事業の拡大。次が金融緩和で成長戦略へと続きます。公共事業が拡大すれば、建設や鉄鋼などの株価が上昇し株式市場が活気づきます。金融緩和で企業や家庭に資金が回るようになり、物価が上昇して給与も上がり、デフレからの脱却が可能になるというシナリオです」
みの「物価が上がるということは、物の値段が高くなるということでしょう。それに、株価の上昇でも大企業中心で中小企業は視野に入ってないということはないんですか」
逢坂「大企業の景気が回復すれば、多少のタイムラグはありますが、中小企業の業績も回復します」
「経済財政諮問会議と日本経済再生本部がバランスよく牽引」
第一生命経済研究所エコノミストの熊野英生氏は、「アベノミクス成功のカギは、成長や将来性が見込まれる産業がどれであるのかという点です。それらを育成するために、中長期的に何が必要であるのかを判断することです」と解説する。逢坂も「そのためには、経済財政諮問会議と日本経済再生本部のバランスをどう取るかが重要になります。バランスが崩れてしまうと、車はまっすぐ走れません」と語った。
物価が上がって企業業績が良くなり、給料も増えるというけれど、給料が増えるのは、消費者物価上昇でこのままでは生活できないという悲鳴があちこちで上がってからの話でしょ。それまでどうしたらいいのかな。年金生活者や非正規雇用の従業員は直撃されるということではないのか。