「経済再生」に向けて安倍新政権はさっそく動き出したが、景気回復の起爆剤となる2013年の消費を牽引するヒット商品は何か。「朝ズバ!」は月刊情報誌「日経トレンディ」が発表した「2013ヒット予測ランキング」をもとに今年の消費動向を占った。
「抗ロコモ? 新-希少糖? なんだ、これは」
司会のみのもんたが首を傾げる。ランキング10位までを紹介したが、聞きなれない言葉が並ぶ。今年の傾向について日経トレンディの渡辺敦美編集長は「楽しみながら健康になる」と「団塊世代をはじめとした単身世帯」がキーワードだという。具体的にはどんなものなのか。
食事と一緒に摂取して血糖値抑制、甘いのに太らない
第4位にランクされた「新-希少糖ドリンク」は、渡辺によると「希少糖とは自然界に存在の少ない糖のことで、身近な例でいうと、ガムのキシリトールも希少糖の一種です。今回は希少糖のなかでも、D-プシコースというものが注目されています」。メーカーの話では、「D-プシコースを食事と一緒に摂取すると、食後の血糖を抑制し、内臓脂肪の蓄積を抑える効果があります」という。つまり、砂糖のように甘いのに太りにくいというのが売りで、食用シロップとして生産している。
第2位となった「『抗ロコモ』ギア&フード」。医学博士の森田豊氏は「ロコモとはロコモティブシンドロームのことです。加齢に伴って筋力やバランス能力が衰えてきますが、骨や筋肉の病気が原因で介護が必要になる状態をロコモティブシンドロームと呼びます」と説明する。その予防をすることを「抗ロコモ」というのだ。ロコモティブシンドロームの患者は、予備軍も含めるとメタボリックシンドロームの2倍の4700万人に上るそうだ。「階段を上るのに手すりが必要」「片足立ちで靴下がはけない」「青信号の横断歩道を渡りきれない」といったことがロコモ度のチェック項目となる。
街のドラッグストアに行くと、テーピング靴下、ひざサポーターといったものから漢方薬までいろいろなロコモ商品が売られている。カルシウムを多く含んだ牛乳やヨーグルトもその一種だ。さまざまに広がっていけば、ロコモはメタボに続く流行語になるかもしれない。
ランキング1位は「日本流ロングトレイル」文化や歴史、グルメを楽しみながら歩く旅
第1位は「日本流ロングトレイル」だそうだ。これは「自然やその土地の文化や歴史、グルメを楽しみながら歩く旅のことです。苦しい健康やつらい健康ではなく、楽しみながら健康になるということで注目されています」と渡辺編集長。
みの「今の世の中、反映しているねえ」
ランキング10位の中には、このほか豪華列車と大型客船のクルーズ、「ブランド香水」ミニ柔軟剤、でぶ犬予防サービスなんていうのもある。
コメンテーターの三屋裕子(スポーツプロデューサー)「団塊の世代を対象にしたものが多いですね」
大量生産を担い、大量消費の主役だった団塊の世代は、かつてはヤングと呼ばれ今はシニアと呼ばれているが、少子高齢化の中にあって、その消費動向は死ぬまで注目されるのだろう。