ランドセルの『伊達直人』児童養護施設長にだけ名乗り―今でも子ども達と交流

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!
「伊達直人は私です」

   2010年に群馬県の児童養護施設に漫画『タイガーマスク』の主人公・伊達直人を名乗る人物からランドセルや現金などが届けられ、『善意の輪』が全国にひろがったが、そのきっかけをつくった最初の伊達直人が1年前にすでに名乗り出ていたことが分かった。「ニュースアップ」コーナーで本名を明かさずに取り上げた。

子供のころ買ってもらえず「風呂敷で通学」の思い出

   群馬県内にある児童養護施設の村田文男施設長(76)が一部始終を明らかにしたもので、今年もこの養護施設にはたくさんのクリスマスプレゼントが贈られたという。

   「1年前に施設を訪れて来た男性が『実は私です』と言ってくれたのです。男性は30代後半のサラリーマンで、ガッチリしたとても優しい紳士でした。2年前に転勤で群馬県に来たと話していました。以来、子ども達には本当の『伊達直人』とは知らせず交流を深めてきました。一緒に稲刈りなどで汗を流した後、おにぎりを食べたり、時にはお説教をして下さっているんですよ」

   そのお説教とは「先生のことをよく聞いて自分の今の境遇を早く受け入れ、勉強をして自立しなくちゃだめだよ。最後は一人で生きていくんだから」と、子ども達に分かるように非常に優しく語り掛けるものだったという。

   なぜランドセルにこだわるのか。村田施設長によると、男性は家庭の事情でランドセルを買ってもらえなかったため風呂敷で学校に通ったという。「ランドセルがとても欲しかった」という思いが今のプレゼントにつながっているらしい。

   司会の羽鳥慎一「施設の人には自分が伊達直人といいながら、子ども達には知らせない。ここがすごいですね」

   吉永みち子(作家)「子ども達は本当の伊達直人と知らされていないという。知れば関係性が変わってしまうかもしれない。奥ゆかしさというか、本当の優しさってそういうものですよね」

   男性は村田施設長には「伊達直人」と明かしたが、世間には名乗り出るつもりはないという。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
姉妹サイト