血液型本はときどきベストセラーになるが、私は血液型で人の性格をできるというのは信じない。なぜなら、私は会社に入るまで自分の血液型はB型だと信じていた。ときどき雑誌の血液型性格診断などを見ては、B型は自分の性格や行動の仕方にいくらか似ていると思っていたのだ。
それが会社の健康診断か何かで、お前はA型だと知らされたのである。これまでB型人間として行動してきた自分はなんだったのか。戦争に負けてそれまでの価値観がひっくり返ってしまった日本人のようになってしまったのだ。
以来、血液型は信じていないから、そうした本も見ないのだが、今週の「週刊ポスト」の記事「人生の9割は血液型で決まる」というタイトルに惹かれて読んでみた。これを提唱しているのは、20数年間鍼灸や整体を通して人間の性格や行動を研究してきたという小萩喜一。彼は血液型をこう説明する。
「太古の昔、人類はみんな狩猟採集生活を営むO型だったといわれています。その後、農耕生活が進むなかでA抗原を持つA型が生まれ、放牧生活のなかでB抗原を持つB型が生まれた。そしてA型とB型の交配が進んで、AとB両方の抗原を持つAB型が生まれました。O型は他の血液型のように抗原を持っていないため、形にとらわれず、無限の可能性を持っているのです」
これによればO型は凄いそうだ。競い合う相手やチャレンジする対象があったり、自分の力を注ぎ込める仕事があれば無類の強さを発揮するという。実業家、政治家、冒険家に向いているというのだ。私のようなA型はこうだ。
「A型が几帳面なのは『散らかると面倒だから早めにきれいにする』という、その根には、無精さがあるからです。A型の人生は、ある意味この面倒くささとの戦いで、無精の自分を自覚した上でスムーズに行動を起こせる習慣にたどりつければ最強の人生を送れます」
B型に向いているのは音楽や芸術分野で、これはと思うものに出合ったら、そこに照準を合わせて一心不乱に取り組むと成功するそうだ。AB型は研究員や哲学者に向いているそうで、「人を生かすことに力を注ごうと心が定まればAB型は無敵。人の悩み相談に徹すれば成功します」(小萩)
私のように「無精だけどマメ」な性格はA型の典型らしい。気になる人は一読を。
たけしが選んだ「AVネーミング大勝」たしかに絶妙!座布団3枚!
このところの「週刊現代」の外性器特集には触手が動かない。ポストの袋とじ「春画の秘宝」も開けて見たがなんということはなかった。意外におもしろかったのはポストのビートたけしの「新春スペシャル」だ。AVネーミング大賞を発表しているのだが、なかなか笑えるタイトルがついている。タイトルには制作者の汗と涙が染みついている。いくつかあげてみよう。
「20センチ少年」「前戯なき戦い」「天空の塔ドピュタ」「マゾの宅急便」「風の谷のナニシタ」「この女、淫乱につき」「亀頭市」「床ジョーズ」「家政婦の股」「世界の射精から」「女熱大陸」「限りなく透明に近いブルセラ」「1Q84(イクワヨ)」「シコシコジャパン」
こういうのは好きだね。ちなみに、たけしが大賞に選んだのは「あしたのニョー」だった。
これもタイトルに惹かれて読んだのは「週刊文春」の「神田うの『家庭崩壊』の危機!」。だが、ややタイトル倒れ。神田うのはいまやママタレ界の女帝なんだそうだ。パンストやウェディングドレスのブランドを持つデザイナーでもある。夫は年商1500億円を誇るパチンコ関連企業「日拓」の経営者・西村拓郎。この夫、女遊びが激しく、彼と1年間愛人関係あった北川景子似の銀座ホステス・吉田愛(仮名)が激白している。読みどころは西村が彼女に話したうのとの夫婦生活だ。
「私も興味があったんで『うのちゃんとはどうしてるの?』と聞くと、『夜の生活はないよ』と彼は言っていました。うのちゃんは彼のことを『パパ』と呼ぶみたいで、自分でデザインしたランジェリーを着て『パパ、しばらくしてないじゃん』、『パパってば』とベッドに入ってきて迫ってくるんだそうです。西村さんは『ウゼーんだよね』と言って嫌な顔をしていましたね」
彼の女性関係にうんざりしたうのが、別居したりといろいろあったようだが、美川憲一に「子供でも作りなさいよ」とアドバイスされ、それが実って女の子を出産した。それからは夫も夜遊びをピタリとやめて夫婦仲良く暮らしているというのだ。めでたしめでたしである。
安倍インフレで家計どうなる?「生活必需品10%アップ」「それでも下がり続ける給料」
現代の安倍政権になると「あなたの預貯金、財産が『3分の1』になる」という特集を読んでみた。私のような年金生活者は、いまのようなデフレが続いてくれたほうが暮らしやすい。それが安倍総理になると札をジャンジャン刷り、ゼネコンにばらまくというのだから、物価は上がり消費税も上がり、ますます生活が苦しくなるのではないかと心配している。
円高になれば輸出産業は息を吹き返すというのだが、そううまくいくのだろうか。安倍インフレ政策が家計にどう響くのか。消費者物価指数が2~3%上昇するだけで、食料品やガソリンなどの生活必需品は10%も値上がりするというのは、クレディ・スイス証券チーフ・エコノミストの白川浩道だ。
「物価が上昇した分だけ賃金が上がれば、消費は落ちずにすむかもしれませんが、企業の業績がよくなったからといってすぐに給料が上がるわけではありません。そもそも円安になったからといって、すべての企業の業績がよくなるわけではない」
年金生活者は大変だ。物価上昇に応じて支給額は増えるとはいうものの、増額されるのは翌年以降になる。
株価はどうなるのか。輪転機でお札をどんどん刷れば「資産インフレ」が起こると慶應義塾大学ビジネススクールの小幡績准教授はいう。日本個人投資家協会副理事長の木村輝久は、民主党政権でもデフレ解消のためにいろいろ手を尽くしてきたのに、結果を出せなかった。安倍が日銀にプレッシャーをかけて金融緩和をさせカネをだぶつかせても、使う人がいなければ景気は回らないと話す。
雇用は「円安になれば輸出産業に恩恵があると思われていますが、そうではない。海外でのドル建ての利益を円に替えると見かけ上は利益が増えるかもしれませんが、必ずしも雇用は増えません。そもそも日本の人件費は新興国の4~5倍も高いわけですから、円が120円になったとしても、新興国との価格競争で直ちに優位に立てるとは限らない」(小幡准教授)
格差の拡大も心配される。経済ジャーナリストの荻原博子は、小泉純一郎内閣から第一次安倍内閣の時を思い出せという。「このとき、日本はいざなぎ景気を超える長期の景気回復を達成していました。実質経済成長率も年平均2%弱だったんです。しかし、そんなことは誰も覚えていません。ナゼかと言えば、この好景気の時期も含めて、労働者の賃金は下がり続けているからです。01~07年の間だけでも民間の給料は平均で年間17万円も減っています。だからデフレになったのです。(中略)次の安倍政権でも同じことが起きるのではないでしょうか」
庶民の暮らし向きなどご存じない安倍・麻生お坊ちゃまコンビで日本沈没
もっと恐ろしいのは、インフレを抑制することができず、際限なく物価の値上がりが続くハイパーインフレに陥ることだ。みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也がこう指摘する。
「安倍氏が金融緩和を続けるということは、日銀のバランスシートにリスク資産を取り込む度合いを増やすことになります。今の日銀への信認度は『プラスチックの棒』みたいなものです。ある程度までは力を入れても折れないが、一定以上の力がかかるとポキッと折れてしまいます。一度、日銀の信用が失われると、二度と元には戻らない。このことのほうが心配です」
そうなっても困らないように自分の資産は自分で守れと現代は書いているが、そんなことが各自できるのなら、もっと早くこのような景気の悪い時代から抜け出していたはずだ。庶民の暮らしなど分かろうともしない安倍と麻生(太郎元総理)のお坊ちゃまコンビに任せておいたら、この国はさらに沈没すること間違いないようだ。