きのう20日(2012年12月)に行われた金融政策決定会合で、日銀はこれまでの金融緩和91兆円に10兆円を上乗せし、自民党・安倍総裁の要請を受け入れる形で物価目標2%を導入することを明らかにした。
市場にお金流しても銀行に溜まるだけ?
司会のみのもんたはインフレターゲットに不信感があるようで、けさも「金融緩和というのだからお金が借りやすくなるということでしょう。日銀はそれをどうやってやるの? そこがわからない」と不満げだ。
番組が金融緩和策を図表で簡単に説明した。日銀が市中の金融機関が持っている国債を購入する形でお金を流し、金融機関から企業や個人の融資に回る仕組みを紹介した。みのは「これで少しは景気が良くなるの?」とまだ納得しない。コメンテーターの尾崎弘之(東京工科大学教授)が、「短期的には効果が出るでしょう。でも、長期的にはとなると、先行きは不透明。銀行に資金が溜まるという可能性もありますから」と解説した。
みの「これまで日銀は金融緩和政策で何をやっていたのだろう?」
尾崎「金融緩和政策は続けていました。しかし、十分な効果が上げられなかった。そこで、安倍さんはさらなる緩和を求めたわけです」
自民党内に「日銀総裁クビにできる法改正やれ」
与良正男(毎日新聞論説委員)「来年には日銀総裁の交代がある。また日銀法改正の問題も控えていて、自民党の中からは政府の経済政策に協力しない日銀総裁はクビにできるように法律を改正すべきだという声も飛び出しています。そうした中で、安倍さんの要請を最後まで突っぱねたらどうなっていたか。そうしたことも、今回の日銀の決定に影響を与えているのではないでしょうか」
円安誘導というのは輸出企業にとってはプラスだが、エネルギー、食品、家電など多くを輸入している日本にとってマイナスも大きいはずだ。そのあたりがまったく議論されていないのは、多いに問題じゃないのか。
(12月22日追記)与良正男・毎日新聞論説委員のご発言として、「銀行に資金を流すより、金利を上げた方が効果的だと思う」という内容を掲載していましたが、誤認していたので削除しました。お詫びいたします。