詐欺の疑いのあるペニーオークションサイトに芸能人多数が虚偽の商品落札記事をブログに書き、謝礼を受け取るなどしていた問題で、落語家で「とくダネ!」リポーターでもある立川談笑が、かつてステルス広告の依頼を受けた経験を番組で語った。
暗に「宣伝とわからないように書いて」
談笑は3年ほど前からツイッターをはじめ、フォロワーが15000人を数えるようになった2年ほど前に、広告代理店からメールがあったという。当時、テレビCMや車内広告などを展開し、大々的に売り出していたある飲料について、「大好きだとツイートしていただければ、謝礼を支払う」といった内容だった。メールからは宣伝とわからないように紹介してほしいというニュアンスを感じたという。
こうした話はネット上でよく聞くステマことステルスマーケティングのひとつの正道であり、まるっきり架空の記事を書くよりはモラル的にもグレーゾーンな感じではある。談笑は「ウソをつきたくないのと、プライベートでその商品を飲まなければいけないことを窮屈に思った」ために依頼を断った。
しかし、依頼を受けてその飲料を飲んでみたら、本当に「大好き」になった気がちょっとしたらどうだろうか。そこに明らかなウソはない。依頼を受けて、謝礼をもらうことをステルスにすればいいだけだ。
芸能人でも誰でも、メディアになり、「○○ニュース」になれるネット時代。そこには広告も不可避的なものとして存在し、ステルスに影響力を増しているようでもある。それとどう向き合い、いかに付きあうかは、ネットで発信する誰もが考えなければいけない時なのかもしれない。