石破幹事長留任、官房長官に菅義偉、副総理に麻生元首相…安倍内閣顔ぶれ参院選向け?

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   衆院総選挙で圧勝した自民党は、投票直前の支持率20%前後と低迷しながら294議席を獲得した。司会の羽鳥慎一は「どうですかこの数字?」と水を向けると、石原良純(気象予報士)は「自民党が本当に支持されたのか。比例の票をよく見ると、決して増えているわけではないですよね。行き所がなかったのでしょう。投票率が10%も下がったのもそれを物語っているように思います」となかんか鋭い。

   その投票率は59.21%と戦後最低となった。その理由について、東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋は「今回の総選挙がいつもと違うのは、3・11大震災の後ということです。あれだけの震災と原発事故を受けて、政治に対する感性がすごく研ぎ澄まされたはずなのに10%落ちた。ここをどう見るか。振り子が右から左に変わったのは小選挙区制のなせるわざなのだろうが、政治に対するガッカリ感、失望感が漂っているのなら、それをどうやって来年の参院選までに取り戻すか。安倍さんは16日夜(2012年12月)に会ったときに、そこは謙虚に受け止めているようだったが…」と話す。

まず手を受けるのは2%の物価上昇目標

   安倍自民党総裁は「できるだけ早い時期に人事を固めたい」意向のようで、自民党内にはすでに石破幹事長留任、官房長官に菅義偉幹事長代行、麻生太郎元首相を財務か外務などの主要閣僚か副総理起用が取り沙汰されているという。

   いずれにしろ、来年夏の参院選を意識した人事が行われることは間違いない。長谷川は「参議院がねじれているので憲法改正や日銀法改正など大きなことは無理だが、金融政策、とくに2%の物価上昇目標、これはしっかりやるでしょう。米国との関係を立て直すことも課題だ」という。

   人事といえば、来年4月に白川日銀総裁の任期が切れる。その後任を誰にするかが安倍新政権の最大の注目人事になりそう。すでに民間のエコノミストの間で取り沙汰されているのが岩田一政元日銀副総裁で、「デフレとの闘い~日銀副総裁の1800日」の著書がある。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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