周辺住民「雇用なくなる。火力でも天然ガスでも作って!」
「何をいまさら」と思っているのは、地元の敦賀市も同じ。1970年、大阪万博会場に「原子の灯」をともしたのは敦賀原発だった。文字通り原発城下町として歩んできた街で、廃炉となれば4000人の雇用が失われるという。「不安もあるが、なくなったらとてもやっていけない」と語る市民の願いは切実だ。「原発に見合うような代わりのものをつくってほしい。火力でも天然ガスでもいいから」と訴える人もいる。河瀬一治市長は「まだ(再稼働の)可能性も残っているんじゃないかと理解している」というが、「(廃炉になれば)大変厳しものになると想像はできる」と動揺は隠せない。安全神話に基づいた甘い審査のツケが回ってきた。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト