今年も残すところあと3週間となった。「日経エンタテインメント」(2013年1月号)が「平成24年エンタ!場所」を発表した。東の横綱がAKB48、西の横綱は当然ながら嵐だ。選出理由は3つ。DVD、ライブ、CDがダントツの人気だった。DVD総売り上げは2位のモーニング娘。に2倍以上の差をつけ614・4万枚で歴代1位を獲得した。10万枚売れれば大ヒットの音楽DVDで、5月発売の「ARASHI LIVE TOUR Beautiful World」は70万枚を突破した。鉄板の強さだ。
ライブを生で見た人も増えた。5年目となった国立競技場のライブは、2日間で14万人を集め、11月の5大ドーム公演と合わせて自己最高動員数87万人の新記録となった。いま一番チケットの取れないグループというのは間違いない。CDの売り上げもすさまじい。10月31日発売のアルバム「Popcorn」は発売2週間で78万枚を売り、年間アルバムランキング3位となった。
レギュラー番組(「VS嵐」「嵐にしやがれ」「ひみつの嵐ちゃん」)の平均視聴率は12・3%、12・0%、10・7%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)で、バラエティー平均視聴率ランキングトップ50入りとなっている。CM契約数は23社(個人契約含む)。グループでの契約が昨年に比べて2社増えていることからも分かる通り、企業の嵐への注目度、期待度は高まるばかりだ。
大野リーダー稼ぎ頭「怪物くん」「鍵のかかった部屋」
メンバーの単独活動に目を向けてみよう。今年いちばんの稼ぎ頭はリーダーの大野智である。「映画 怪物くん」は31億円の興行収入で年間興行収入ランキングの15位に食い込んだ。日本映画では破格の製作費20億円をかけた3D映画ということで不安もあったが、ふたを開けてみれば予想以上の人気だった。大野主演の連続ドラマ「怪物くん」を見ていたちびっこファンがファミリーで押しかけたのだ。なるほど怪物ランドの我がまま王子、怪物くんを演じる大野のなりきりぶりはハマリ役だ。
主演ドラマ「鍵のかかった部屋」(4~6月)は平均視聴率15・9%、連続ドラマ視聴率年間ランキングで7位だ。月9初のサスペンスで、原作の貴志祐介のイメージに大野がドンピシャだった。無口で何を考えているかわからないが、周囲に頼りにされるという人物像は、嵐のリーダーの立ち位置そのままである。