経済の現状やら将来的な国力予測やら、とにかくどうにも冴えないことばかり目立つジャパンだが、スポーツの世界(の世界)では今のところ溜飲を下げることができる。なにしろ、こちらは負けることもあれば、勝つこともあるのだ。
日本勢大活躍も手放しで喜べない
きのう9日(2012年12月)、日本(選手)はフィギュアスケートで勝った。グランプリファイナルで男女とも1位を獲得したのをはじめ、4人が表彰台に乗ったというので、「とくダネ!」でも戦勝報告会が開かれた。この情報のプレゼンターである田中大貴アナは「来シーズンのソチ五輪と同じ会場で日本勢が表彰台に4人入った。これは非常に大きい」と喜びに胸を張り、青空仰いで鼻高々な趣である。
しかしながら、他のスポーツや経済、経営問題と同様に、フィギュアにも一家言持つ小倉智昭キャスターは、日本勢の健闘を手放しで喜んでばかりではない。「たしかに日本人選手が大活躍だったが、例年のGPファイナルより、若干、選手のレベル低かったかなと私は思ったんですが」「(浅田)真央ちゃんのバンクーバー五輪の時と今のジャンプをくらべると、高さは低いし、スピードも違うのが見えてくる。その原因はナンなのか」などと、大会の質や真央ちゃんの「課題」にただ一人言及し、一言居士らしさを見せていた。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト