中央高速道は天井板落下事故があった笹子トンネルをはさんで通行止めが続いているが、その影響が各方面に出てきた。奥平邦彦リポーターが都内から走ってみたところ、「中央高速の流れは良く、渋滞に巻き込まれることはありませんでした。三鷹料金所から事故現場の手前である大月ジャンクションまでは約50分で到着しました。でも、そこから先には進めません。下の国道を使って勝沼インターまで走るしかありません」と伝える。国道20号線に入るや車の流れは完全に止まった。高速を下りた車で連日大渋滞が続いているのだ。
一般道も大渋滞で行き着けない!
通行止め区間の先にある山梨・石和温泉の旅館に聞いてみると、「石和温泉は都内で仕事を終えて、それからこちらに来て忘年会をして、1泊して帰るというお客様が多いです。でも、今回の事故で到着が遅くなり、それからの宴会ではもっと遅くなるからと、すでに100人以上のお客さまからキャンセルが出ています」という。また、事故の翌日にオープンした長野県のエコーバレースキー場の管理責任者は、「例年ならこちらで年末年始を過ごされるお客さまが多いのですが、事故の影響で今年は見通しが立っていません」と話す。
首都高「羽田トンネル」天井板吊り下げ金具破断!問題ないと放置
天井板落下寸前のトンネルも各地で見つかっている。首都高羽田線の羽田トンネルでも天井板を吊り下げていた金具が破断していた。小林悠アナ「以前から羽田トンネルの天井板撤去は決められていましたが、笹子トンネルの事故を受けて作業を早めたところ、吊り金具の1本が破断していることが分かりました」
司会のみのもんた「どうして今頃分かったのだろう。これまで安全点検はしていなかったのだろうか」
コメンテーターの与良正男(毎日新聞論説委員)は「実は6年前にも1か所見つかっている。でも、安全強度に問題はないからと補修を先送りしたようです。安全基準を満たしていればというところに、落とし穴がありますよね」と言う。尾崎弘之(東京工科大学教授)は「安全基準値を満たしていれば安全だとされ、責任の所在がいつの間にか分からなくなってしまう」と話す。責任の所在など後回しでいいから、とにかく危ないトンネルの補修をいそいでくれ。