笹子トンネル「打音検査せず目視のみ」業務上過失致死傷で中日本高速捜索

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   中央自動車道・笹子トンネルの天井板崩落事故で、山梨県警はきのう4日(2012年12月)、中日本高速道路本社などを家宅捜査した。検査の見落としが事故原因の可能性もあり、業務上過失致死傷容疑を視野に調べている。

事故調・今田徹委員長「ボルトごとスッポリ抜け落ちている」

   奥平邦彦リポーターは「事故の原因として有力視されているのは、天井板を吊っていた吊り金具を天井のコンクリートに固定するアンカーボルトの劣化です。国土交通省の資料によれば、2000年の安全検査の時は目視と打音検査も行われました。しかし、それ以降は目視検査のみでした」と伝える。

   コメンテーターの片山善博(慶応大教授)「ここで問題になるのは、なぜ目視検査のみで済まされてきたのか。打音検査を義務付けられていたのに、検査を担当する下請けや業者が手を抜いたのか。それとも打音検査は義務付けられていなかったのか、いずれかでしょう」

   ボルトの劣化はどのようにして起こるのか。濱田政則・早稲田大学教授はこう説明する。「原因は3つ考えられます。1つは雨水などの水分が地中にしみこみ、その水分がボルトの周辺に集まって腐食を起こした可能性です。地中の水分は金属の周辺に集まるという特徴があります。2つめはアーチ型のトンネルでは、アーチの下の方からコンクリートを打ち込み始め最後に頂部に打ち込みますが、この時、頂部のコンクリートの品質が落ちるケースがあります。最後が、ボルトを打ち込むときには接着剤を使用しますが、この接着剤の分量が十分であったかどうかです」

   事故調査委員会の今田徹委員長は「ボルトごとスッポリ抜け落ちている所もあった」と語っている。ただ、1、2本抜けただけでは100メートル以上もドミノ状態で落ちるとも思えないが…。

文   ナオジン
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