長年の使用で「金属の腐食」「振動で金具ゆるみ」「金属疲労」
3日未明になってようやく全容がわかった。巻き込まれた車は3台で、1台の乗用車に60~70代と見られる3人、燃えたワゴン車に5人、トラックに1人の計9人が犠牲になった。トラック運転手は、携帯電話で「苦しい、助けて」と会社に助けを求めていたが、助からなかった。むしろ、よくまあ3台ですんだものだと思う。
笹子トンネルの開通は35年前で、当時はトンネル内の換気をコンクリート板で区切った天井部分で送排気をしていた。同じ構造のトンネルは、中日本管内でほかに中央道・恵那山、東名・都夫良野、東名・富士川と4か所、東日本高速、西日本高速を入れると20か所あるという。現在は天井に大きなファンをつけて、風を送る方式が一般的だ。
つまり、古いものはちょうど年限が来ているともいえるわけで、いつ落ちてもおかしくないということになる。点検は随時行なっているが、9月に行なった検査は目視だけだった。
キャスターのテリー伊藤「きのう点検しても、事故は起きたかもしれない」
原因について専門家が登場して「3つの可能性がある」と指摘した。(1)金属の腐食(2)長年の振動で金具が緩んだ(3)金属疲労だ。このほか、工事に携わった人を見つけ出して、「地盤の悪いところがある」といわせたり。ぎゅっと締めれば10分です済む話を1時間もやられると見ていてくたびれる。
このあと10時すぎのニュースで、「吊り金具ごと落下していることがわかった」と伝えられたが、さて、3つの原因のどれにあたるのか。本当の原因は、コンクリート板の重さではないのか。1枚1トンは重過ぎだろうよ。