きのう2日(2012年12月)朝、中央高速道路の笹子トンネルの上り線で天井のコンクリート板が落下し、巻き込まれた車から出火して惨事になった。何が起こったのかがわかるまでに10時間、死者9人の確認に丸1日かかった。
重さ1トンのコンクリート板270枚がドスーン
事故が起こったのは午前8時頃だった。 全長4.7キロのトンネルの東京側から1.7キロ地点で、約110メートルにわたって天井のコンクリート板が落下した。危うく難を逃れた人たちは、煙に追われて甲府側へ3キロも歩かなくてはならなかった。
直撃を受けながら、東京側へ脱出したNHK記者の乗用車は左の窓側が押しつぶされて、屋根が盛り上がっていた。コンマ何秒か遅かったらもろに巻き込まれていたに違いない。事故現場に向かうきのうのVTRが流され、阿部祐二レポーターは「高速道路は通行止めで、大月インターを出て一般道から現場へいきます」と伝えている。阿部が東京側、大竹真レポーターが甲府側の入口にいたが、トンネル内部はいつまでたってもわからない。動きもない。午後になって、中日本高速道路が会見し、同時にトンネル内のモニター映像も公開されて、ようやく様子がわかってきた。落ちたコンクリート板がVの字になっているので、中央の吊り具部分が落ちたことがわかる。
この板は長さ5メートル、幅1.2メートル、厚さ8センチで、重さは1トン。これが270枚落ちたのだった。落ちていない部分がさらに落ちる可能性があったため安全確認に手間取って、重機などによる救出作業が本格化したのは事故発生から9時間後だった。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト