<ドライブA GO!GO!(テレビ東京よる6時)>夏に植え付けられた蕎麦が秋に収穫され、いまは新蕎麦のシーズン真っ盛りです。香りがたって、しっとりつるりとした新蕎麦を食べようと、落語家の林家木久蔵さんと林家たい平さんが出かけたのは、信州蕎麦の戸隠です。
蕎麦粉7に小麦粉3の「三七そば」
「男はつらいよ」の寅さんの口上に「信州信濃の新蕎麦よりも、わたしゃあなたのそばがいい」なんて言うのがありますが、戸隠神社の前には30軒からのお蕎麦屋さんがあって、門前蕎麦と呼ばれています。その中の1軒「手打ちそば元祖 岩戸屋」(電話026・254・2038)はあたりで最初に参拝客にお蕎麦を出して店で、通り沿いから見える店内でお蕎麦を打っています。ここのお蕎麦は蕎麦粉7に小麦粉3の「三七そば」といわれるもので、のど越し売り物だそうです。木久蔵さんとたい平さんが注文したのは「小鉢セットそば」(1050円)でもりそばの他に、天ぷらや豆腐、煮物が付いています。
「面白い盛り方ですね」。たい平さんはもりそばを見て言います。お蕎麦がいくつかの小山に分けられて盛られています。「だいたいひと口づつにまとめて、いくつかの山にしてもります。ぼっち盛りといいます」とお店の方が説明するのを聞いているのか聞いていないのか、木久蔵さんはさっそくたぐりはじめました。
でも、ズルズルと大きな音をさせて、汁を飛び散らかせて、ちょっとお行儀が悪すぎます。東京の老舗のお蕎麦屋さんに聞いたのですが、昔はお蕎麦を今のようにすすって食べることはなく、他の食事と同じように、静かに食べるものだったそうです。ズルズル音をさせるのが粋だということになったのは、落語の「時蕎麦」をラジオで放送することになって、音がないと困るのでわざと音をたてて演じるようになってからのことだそうです。あっ、木久蔵さんもたい平さんも落語家だったっけ…。
辛味大根の絞り汁で食べる「おしぼりうどん」辛いのなんの!
一行は戸隠から上信越道を走って坂城に向かいました。ここで発見したのが「さかき地場直売所あじさい」(電話0268・75・8267)です。ここには変わった大根が売られていました。ねずみ大根。なるほど、ねずみが丸まっているような格好で、細長い根っこがしっぽに見えます。坂城は小石混じりの畑が多く、大根が縦に伸びず丸まってしまうのだそうで、その分辛味が非常に強くなります。
「あじさい」ではこのねずみ大根を使った「おしぼりうどん」が名物ということで、さっそく注文。付けつゆはなく、ねずみ大根の絞り汁でもりうどんを食べます。
木久蔵「辛!」
たい平「辛っ!」
実は、辛すぎるので添えてある味噌で味を調整するのが、正しい食べ方でした。木久蔵さんとたい平さんは「それを先に言ってよォ」
戸隠は温泉でも有名で立ち寄り温泉があちこちにあります。日帰りでも1泊旅行でもお出かけください。
涼