指導していた大学の女子柔道部員を合宿先のホテルで乱暴したとして、準強姦罪に問われたアテネ・北京五輪の金メダリスト内柴正人被告の第6回公判が29日(2012年11月)、東京地裁開かれ、おとといの弁護側質問に続き、この日は検察側の被告人質問が行われた。
「やってもいない事件で1年も閉じ込められた!」
阿部祐二リポーターは「開廷前、内柴被告は証人席に座り、伸びをして軽いストレッチをしていました。なんとなくリラックスしているような感じでしたが、検察側の質問が始まると、雰囲気はガラリと変わりました」と伝えた。
検察側が最初に言及したのは、被害者Aさんがカラオケ店内で吐いたことだった。検察側は「酔って吐いたのか、食べ過ぎで吐いたのか」と質問すると、内柴は「食べ過ぎで吐いた。柔道では食うトレというトレーニング方法があり、柔道に向いた体を作るために吐くまで食べるという練習方がある」と説明した。さらに、検察が「キスをするまでの経緯は覚えているか。キスをしたことも覚えているか」と畳み掛けると、内柴は「キスをしたことは覚えているが、その前後については覚えていない」とはぐらかした。
また、検察は「カラオケ店から宿舎のホテルまでは直線距離で約50メートル。酔っていないとするなら、なぜ歩かせて送って行かなかったのか」と追及した。森圭介アナウンサーは「この辺で内柴被告のイラ立ちが爆発したようです」という。「この質問の直後、内柴被告は自分がやってもいない事件で捕まり、1年間閉じ込められたとしゃべりだし、裁判長からたしなめられる場面があったそうです。阿部リポーターによれば、きのうの内柴被告の態度はおとといとは変わり、横柄で何度も質問を聞き返すという場面がたびたびあったといいます」
「女子部員と次々セックス」合宿前から狙ってた?
司会の加藤浩次がコメンテーターの八代英輝(国際弁護士)に、「この裁判、これからどう進行するでしょう」と聞く。八代は「裁判所は、この部分は合理的だから採用するが、こちらの部分は合理性に欠けるから採用しないというようなツマミ食い的なことはしません。内柴被告の証言に一貫した合理性があるかどうか、それで判断します」と説明する。
キャスターのテリー伊藤「合宿は3泊4日。その間に、被害にあった女子部委員の他に、別の2人の女子部員とも関係性を持ったといいます。つまり、合宿に出る前からある程度の計画を練っていたということでしょう。指導者としてはもちろん、人間としても許されない」