「民主・細野VS公明・山口」ほとんど違わない公約に退屈な「朝から生討論」
「とくダネ!」は先週からつづきの「選挙スペシャル」で、きょう30日(2012年)は民主党の細野豪志政調会長と公明党の山口那津男代表だ。日米問題、子育て、復興などで意見を戦わせたが、騒々しい会見やニコニコ動画に比べると、なんとも地味に見えるから不思議だ。
「TPP」「脱原発」「消費税」について「○×△」で問うと、民主がTPPを空白にした。細野は「全体的な貿易構造の中の選択肢のひとつだから」と今後の検討をいう。公明はこれに△で、「いま選挙で争点にするのは時期尚早だ」と野田首相をけん制した。他は両者とも当然○だ。
自民党の安倍総裁がいう国防軍と憲法改正について聞いた。細野は「戦争ができる軍隊になる」と反対で、山口は「自衛隊がそのままなら反対。憲法改正して集団的自衛権をもつものなら、なおのこと反対」
小倉「安倍さんは急いでいるように見える」
山口「よく説明する必要があるでしょう。憲法改正は息の長い話です」
細野「安倍さんは前のときから憲法改正を全面に出していた。他の政策がおそろかになりはしないかとちょっと心配」
ほかに基地問題、被災地の復興、子育て支援などを論じたが、盛り上がったのは復興予算の流用問題くらい。テーマを長々と論ずるのはどうしても平板になる。真面目な話ほどそうなる。むしろ、遊説や記者会見での発言のつまみ食いの方が印象は強い。その並べ方ひとつで特定の方向へ誘導することだって可能だろう。視聴者はそれを拾い読む。投票に反映する…。あらためて、テレビの選挙報道はきわどいなと考え込まされた。