解散後初めて10党の党首が集まった討論が29日夜(2012年11月)に行われ、インターネットの動画配信「ニコニコ動画」が中継した。ネット配信のみでテレビ中継なし。それでも主催者の「ドワンゴ」によると、視聴したのは140万人にのぼったという。アクセス殺到で途中から映像が見られなくなったりもした。
政策議論より声大きい人のアピール合戦
この討論会は野田首相が1対1の討論会をと自民党の安倍総裁に持ちかけた。皮肉な見方をすれば、他党を排除すれば「2大政党」の存在感をアピールできると思ったのか、消費増税で3党合意した安倍なら与し易いと踏んだのかもしれない。
しかし、外されそうになった他党は黙っていられない。結局、「日本維新の会」と「新党改革」を除く10党首が参加した。
午後8時から始まった動画サイトの中継は、各党首が持論を述べると、ネットを見ている人のコメントが同時にフィリップで画面に流れた。
「『議員の生活が第一』だな」、拍手を表すネット用語で「888……」
「朝ズバッ!」司会ののみのもんたは「確かにそうだね」と感心する。しかし、与良正男(毎日新聞論説委員)は「野田さんと安倍さん2人の論争を見たかった。ネットでやるのは悪いことではないが、声の大きい人のアピール合戦になってしまった。政策論争は深まらないということを皆さん考えたほうがいい」という。
吉川美代子(TBS解説委員)「議論にならないですね。時間の制限もあるし」
テレビのワイドショーでやる政治家の生出演も似たり寄ったりじゃないのか。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト