「おでかけ前の朝刊チェック」コーナーで取り上げたのが、毎日新聞の「社会保障給付100兆円超―10年度子ども手当て影響」の記事だった。
衆院選を控えて、政党からばら撒き公約がちらほら出てきた中、与良正男(毎日新聞論説委員)が「給付抑制について、いやですけどもそういう議論もしていかないといけない」と一石を投じた。
「子ども手当」「出産育児一時金」で急増
毎日新聞の記事によると、国立社会保障・人口問題研究所が29日(2012年11月)に発表した2010年度の社会保障給付費が、前年度比3兆6272億円増の103兆4879億円と、初めて100兆円を超えた。10年度は民主党政権が予算を組んだ初年度で、子ども手当てが始まり、出産育児一時金などを含む家族向けの給付が5兆4695億円と43%も増えたのが特徴だという。
「日本未来の党」の嘉田由紀子代表が中学卒までに毎年31万円を支給する政策を打ち出したが、社会保障の給付は選挙のたびに増えていて、毎日記事も「給付抑制への取り組みが、衆院選後の新政権にとって重い課題」と指摘している。
与良「抑制は減らすということなので、各党ともあまり言わないが、やっぱり必要だと思う。どんどん膨張を続けているのは確かですから。橋下さんはこのあいだ抑制も必要だといっていましたけど、どのようにするか具体的にはまだ分からない。いやですけど、そういう議論は必要でしょう」
消費税増税しても足りないといわれる中で、もらえる人は喜ぶのでまたばら撒く。そんな風潮はもうなしにしないと。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト