「インフレ政策」で物価急騰・給料上がらず―若者と年金生活者直撃
インフレ政策をとると公言しているので、総理になってからの「安倍不況」が心配だと経済ジャーナリストの荻原博子がこう指摘する。
「インフレは、物価と同じように賃金も上がらなければ、増税と一緒です。ただ国際競争が激しい経済情勢で物価と同じように賃金を上げられるかと言えば、かなり難しいでしょう。また年金も物価と同じようには上がりません。派遣で働く人たちや、年金生活者などは大きな打撃を受けます」
景気がよくなっても、賃金が上がらなかったのは、前回の安倍政権時も同じだったと続ける。
「安倍さんが総理だった○六年から○七年は、いざなぎ景気を超える戦後最長の景気拡大期間で、富裕層は好況でしたが、民間給与は下がりっぱなしでした。この十年で平均給与は四十万円も減っています。給料に跳ね返らない景気回復が、前回と同じように起こるかもしれません」
安倍の唱える2~3%のインフレに近い状態になったのが、2008年6月だった。この時、消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数)が前年同月比で1・9%アップしたが、原因は、原油や穀物の国際価格の高騰だった。その結果、食料品が高勝、中でもスパゲティが約3割、鶏肉が約1割値上がりし、企業は内容量を減らすなどで対応しようとしたが、消費者の購買意欲は大きく落ち込んだ。インフレは主婦にとっても厳しいと文春は書いている。
大手銀行アナリストがこう嘆いているという。安倍の経済政策をそのまま実行することは、日本国民をモルモットにした壮大な社会実験だが、失敗する確率が圧倒的に高く、その代償として国債暴落やハイパーインフレを起こし、日本を壊滅させるリスクが大きすぎるというのだ。
「週刊新潮」は妻のアッキーこと昭恵のやっている居酒屋が大繁盛していると報じているが、「周囲の忠告に耳を貸さず、フェイスブックというネット空間での人気に酔う安倍氏」の危うさを指摘している。