日本人の父とチェコ人の母のもと、東京・板橋に生まれたトミオ・オカムラ氏がチェコ大統領選に挑戦中――。朝ワイド(情報番組)でも度々目にするニュースである。
実業家のオカムラには「チェコ・ドリーム」なる著書もあるそうで、「板橋からチェコの大統領ってドリームがある」(青木理・ジャーナリスト)、「ドリーム感、満載ですよ」(羽鳥慎一キャスター)などといった具合に話題になっていのだ。
しかし、そんなチェコ・ドリームがけさ26日(2012年11月)になって消えた。11人の立候補者中、支持率で3位につけていたというオカムラだったが、選挙管理当局に立候補資格を取り消されてしまったのだ。
推薦署名の4割が身元確認できず
なんでも、チェコ大統領選に出るには、議員団の推薦か有権者5万人以上の署名が必要なのだという。オカムラは約6万人の署名を集めたが、当局がサンプル調査を行ったところ、署名の4割に身元が確認できないなどの不備が見つかって無効となり、5万人を下回った。同様の理由で、他の2人の候補も失格となった。
オカムラは「チェコという国ですので、申し訳ない言い方だが、正直言って100%信用できるというところではありません」などと調査への不信感を露わにし、法廷闘争なども辞さない構えだそうな。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト