「評判いいですよ、ズバッと私がきくから…」と司会のみのもんたが得意そうに話すのは、「8時またぎ」コーナーのことで、各党キーマンの生出演が売りだ。きょう22日(2012年11月)は民主党の安住淳、自民党の鴨下一郎、公明党の高木陽介、みんなの党の江田憲司ら幹事長や幹事長代行・代理の肩書を持つ面々が並んだ。
「野党のみなさんの合意をいただいて…」
民主党の前回総選挙のマニフェストに掲げた公約を列記したフィリップを手に、みのが「安住さん、任期あと来年8月まであったでしょ、3年かけてできなかったけど続けるからってなぜ言わなかったんですか」といきなりカビの生えたような質問をする。これに安住は「続けてやりたかったんですけど、ここにいる人たちから合意を頂かないと政策が決まらない」
もともと今回の総選挙は、国民に消費増税の是非を問うのが目的であったはず。消費税率引き上げで合意した3党のキーマンが相手では、消費増税に触れるのは禁句というわけか。
「国民のフトコロが温かくなる経済を取り戻します」
続けてみのが手にしたのは、「日本を取り戻す」というできたばかりの自民党の政権公約。みのが「日本を取り戻すって、日本がどっか行っちゃったということですか」と聞く。鴨下の答えは「われわれのイメージしている日本は、外交もそうですが、一番強調したいのは経済の問題です。民主党が3年間でやってくれるかと思ったら、ますますダメになった。国民のフトコロが温かくなるように、あらゆることを動かして経済を大きくすることです」と抽象論と民主党への当てこすりだ。「ますますダメになった」経済なのに、3党合意で消費増税を成立させてしまったことには触れずじまい。
「日本がどこかへ行っちゃった」のではなく、消費増税隠し、原発問題もそうだが、肝心の総選挙の争点がどこかへ行っちゃった。