鳩山由紀夫元首相がきのう20日(2012年11月)、 総選挙出馬を断念して政界を引退する意向であると後援会幹部に伝えた。民主党を作り政権交代もなしとげながら、普天間基地問題や献金問題で首相の座を下りてからは、執行部と常にギクシャクし、今回は公認も危ういといわれる中、これが面目を保つ唯一の道だったのか…。
民主党執行部「党議遵守の誓約書出せ」
司会の小倉智昭は「鳩山さんが危ないというのをお伝えしたのは、おとといでしたが」という。その映像で鳩山は相変わらず「消費増税反対、TPP反対」と、党の方針とは正反対のことを言っている。
17日には苫小牧で選挙事務所開きをしたが、北海道9区に自民党は地元出身のスケートの五輪メダリスト、堀井学氏を立てている。あいさつでも「鳩山への風はきびしい」と暗い顔だった。その後のイベントで、司会の脳科学者の茂木健一郎氏が「民主党から出るんですよね」と聞き、「民主党から出るというのは、民主党から出馬するのと、民主党から飛び出すというのと…」と冗談で返して、会場は大笑い。公認が微妙なことをみな知っていた。鳩山も「当然、民主党でしょう。(民主の現状に)我慢してます。しきれなくなりそうだけど」と笑いにまぎらわせていた。
民主党は公認申請にあたって、「民主党の党議を踏まえて活動すること」という宣誓への署名を求めている。「踏み絵」だ。事務所開きでも「TPPでこの農業王国がどうなるのかは明らかだ。信念を曲げるつもりはない」と話しており、署名はできなかったということだ。鳩山は昨夜、「民主党に心から愛着をもっている。自民党を飛び出して民主党を作った思いを大事にしたい。あす(21日)総理にお会いしてからお話しします」とだけ話した。
これを聞いた札幌の街の声が面白い。「え、残念だ」「どうでもいい」「当然でしょう。必要なのは世代交代」「引退とおっしゃってないと、何らかの形で返り咲く?」…みんなよく見てる。