衆議院が16日午後(2012年11月)解散し、12月16日投開票に向けて年の瀬の選挙戦が事実上スタート。支持率の低い民主党に見切りをつけ離党する議員が相次ぐ一方、第三極を目指し政策の不一致などお構いなしに合従連衡策に走る動きも急だ。
沈みかけた船から逃げ出す民主議員の勝ち馬探し
民主党では山崎誠や中川治、富岡芳忠ら衆院議員が相次ぎ離党届を提出し、山崎は参院会派の「みどりの風」の議員4人に合流する。さらに、長尾敬、初鹿明博の両衆院議員も近く離党届を提出し、長尾は自民党にくら替えするという。これで、すでに離党を表明していた山田正彦元農水相、小沢鋭二元環境相のほか、離党届を出し「預かり」となっていた長野智彦、熊田篤嗣両衆院議員を合わせると離党者は9人になる。
野田首相は「離党したいやつは出て行けばいい」と側近に漏らしたというが、コメンテーターの尾崎弘之(東京工科大教授)は離党の動きにこうクギを刺した。
「ある程度、集団として残ってもらった方がいい。自民党が一大勢力になると、また好き勝手なことをやって国民の不満がたまる。民主党議員は野党として残る義務がありますよ」
民主党が野に下るかどうか確定したわけではないが、第三極の結集が頼りないだけに一理ある。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト