野田首相が衆議院を「電撃解散」することを発表した。欺瞞と打算と失敗に満ち満ちたこの業界のトップは、業界内の小さく不確かな約束を守った。「うそつき」ではないことを証明したと胸を張れるわけだ。
負けが分かっている特攻か、官僚味方に付け第三極つぶしか
さて、「モーニングバード!」では恒例の「○○解散」という命名が行われた。トップバッターの英国のエコノミスト誌は「カミカゼ解散」。自党の勝ち目がないのに、なんでカミカゼ特攻をやるのか理解不能といった主旨だそうだ。続いて、政治評論家勢(VTRコメント)。浅川博忠は、ウソつき、ウソつきと言われて野田がだいぶ気にしていたらしいというので、「うそつき逃れ解散」。田中秀征は思いつきの自己陶酔という印象を持ったので、「自己陶酔解散」と名付けた。
スタジオではテレビ朝日社員コメンテイターの玉川徹がひとり気を吐いた。玉川の見るところ、野田というのは財務省の「ある種の傀儡」である。公務員宿舎問題への対応を見てもそうであるし、財務官僚から高く評価されていて、財務省寄りの政策を取っているからである。そこで今回の解散は「財務省の思うつぼ解散」という。このタイミングでの解散は、財務省の悲願である消費税増税の実現性を一層増すとともに、政治主導、官僚機構改革を謀る「第三極」を押さえ込むことができるんだそうな。
文
ボンド柳生