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東京トリビア「墨田区と隅田川なぜ字違う?」「銀座に番外地」「埼玉・新座に練馬区」

   同じ「週刊ポスト」だが、こちらはワイドショーでも取りあげられた東京都のトリビアである。これがなかなか面白い。大田区と江東区が壮絶な「領有権争い」を繰り広げているというのが、中央防波堤埋立地だという。ここは廃棄物処分場として埋め立てられたが、近年コンテナ輸送の要衝として利用価値が高まっている。それまでも両区が所有権を主張し合っていたが、今年2月に江東区と結ぶ「東京ゲートブリッジ」ができたため、さらに激化したという。大田区とは臨界トンネルでつながっている。江東区の市民から「中央防波堤は江東区固有の領土である」という声が大きくなり、お互いの「愛区心」が高まって収まる気配が見えないそうである。

   その他、「どの区にも属さない銀座『番外地』」とは銀座9丁目(銀座は8丁目まで)を意味する銀座ナインなどの商業施設のあたりだが、高速道路の下だったため何区なのか議論されずにきた。しかし、そこに多くの商店ができたために、商店は店ごとに中央区、千代田区、港区のどれかの自治体を選んで行政サービスを受けているそうだ。

   「埼玉県の中にある『6軒』の練馬区住居」は、埼玉県の新座市に住居表示は練馬区西大泉町という飛び地があり、面積は約560坪、6軒の「都民」の住居がある。どうしてなのかはよくわからないようだが、新座市側が編入しようとしたが、住民の合意が得られずそのままだという。

   「墨田区と隅田川、『すみ』の表記がなぜ違う」は、本所と深川を統合した当時は、隅の字が当用漢字になかったから墨になった。

   「目黒駅は品川区にあり、品川駅は港区にある」では、目黒駅は区内に建てるはずだったのに、地元住民がSLによる煙害を懸念して激しい反対運動が起こり、品川区の権之助坂に追いやられたからだそうである。品川駅はかつて一帯が品川県という行政区だった名残だそうだ。ほかにも男の人口が多いのは台東区で、女の比率が高いのは目黒区だとか、私も長く東京に住んでいるが、知らないことが多い。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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