原子力規制委員会はメルトダウンなど重大事故が起きた場合の放射性物質の拡散予測で、風向きについて180度間違うミスを犯していた。ミスがあったのは九州電力の玄海原発(佐賀県)と川内原発(鹿児島県)だ。規制委によると、九電が原子力安全基準機構(JNES)に風向きのデータを提供する際、風の吹いてくる方向(風上)と風の吹いていく方向(風下)を取り違えて伝えていたためという。5日(2012年11月)に鹿児島県から九電に「風向きが違う」との指摘があり誤りに気付いた。
規制委員会が結局は電力会社のデータ・情報を鵜呑みであることが分かった一幕だった。
これまでも2度のミス
規制委はこれまでにも16原発の拡散予測で、避難地点に含まれる市町村名を誤り、さらに6原発で風向きが22・5度ずれて発表するなどの誤りがあった。前回はチェックの甘さを電力会社から指摘され、今回は電力会社の間違ったデータを鵜呑みにしていた。
司会のみのもんたは「専門家がいったい何をやっているんですか。1度ならず2度、3度。こんなことあり得ますか」と顔を真っ赤にしている。コメンテーターの逢坂ユリ(資産運用コンサルタント)は「お粗末ですね。この際、外国のプロを入れてやり直すというのも検討いただいた方がいい」と話す。
これで「原発再稼働判断」とは恐い怖い…
みの「だけど素人がやってんじゃないでしょ」
片山善博(元総務相)「新聞を読みますと、県庁から『おかしい』と指摘された程度のものなんですよ。その程度のこともできないというのはちょっと信頼感に問題がある」
原子力規制委とその事務局である原子力規制庁は1次情報を電力会社に頼らざるを得ないとしても、それをきちっと検証できる体制にしないと原発の再稼働など論外だろう。