歩道突っ込み児童死亡事故「危険運転」か「過失」か―裁判員裁判初公判

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   運転ミスなのか故意なのか。「危険な運転」をめぐる判断が問われる裁判だ。東京・田園調布の都道で2010年12月、交差点の歩道に乗用車が突っ込み、信号待ちしていた小学生(当時9)と幼稚園児(当時6)が死亡、祖父母ら5人が重軽傷を負った。危険運転致死傷罪に問われた造園工・宮田智裕被告(21)の裁判員裁判の初公判がきのう6日(2012年11月)、東京地裁で開かれた。

「飲酒なし直線道路」で検察側は異例の厳罰方針

「この裁判には大きな特徴があります」とリポーターの阿部祐二が報告する。「警察は自動車運転過失致死傷容疑で逮捕しましたが、検察は危険運転致死傷罪という、より重い罪で起訴しました。飲酒していない状態、そして直線道路での危険運転致死傷罪の適用は極めて異例です」

   運転過失致死傷容疑だと最高7年の懲役、危険運転致死傷罪だと最高20年の懲役になる。弁護士の若狭勝は「自動車運転過失致死傷罪はあくまで運転上の過失ミス。危険運転致死傷罪は何らかの人を傷つけるという可能性を意識しながら起こした事故の場合に問われます。制限速度50キロのところで25キロオーバーの75キロということが、制御困難な高速であるかどうかが争点になります」と解説する。

   危険運転致死傷罪には次のような要件がある。(1)飲酒や薬物摂取で正常な運転が困難(2)制御困難な高速運(3)割り込みや急接近などの妨害(4)信号無視などだ。これまでの適用をみると、飲酒運転や信号無視に比べると、「高速運転」の件数は少ない。その場合も、見通しの悪いカーブなどで適用されるケースがほとんどで、直線道路での適用は稀という。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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