不認可3大学「田中文科相に直談判。ダメなら損害賠償を請求」

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   田中真紀子文科相に来春開校を不認可にされた3大学は、あす7日(2012年11月)に田中に直談判して撤回を求めるが、聞き入れられなかったときは訴訟も辞さないという。札幌保健医療大学の吉田理事長は「今回の不認可となった他の2大学と連携して撤回を求めるが、受け入れられない場合は単独でも訴訟を視野に対応する。弁護士と相談中」という。

この20年間で4年制大学1・5倍、私立大の定員割れ45・8%

   大学側が訴訟を起こすとどんな裁判になるのか。行政訴訟に詳しい神戸大名誉教授の阿部泰隆弁護士は次のように見ている。「設置不認可が違法行為で、結果として余分な財政負担を強いることになるので、損害分は3大学から国に賠償請求することができます。違法かつ過失で行われたものですから、訴訟でも勝てるはずの事案です」

   少子化の中で大学は増え続け、この20年間で4年制大学は1・5倍に膨れ上がり、私立大の定員割れは45・8%にも達している。田中の「量より質」というのもわかるが、それは別途に検討する問題だ。それを理由に、文科省の指導で準備をしてきた大学を鶴の一声で認めないのは裁量権の逸脱というわけだ。

   唐突に大臣の裁量権を行使しダメを宣告すれば、関係者が困惑するのはわかりそうなものだ。元文科省官僚の寺脇研(京都造形芸術大教授)は「いつまで政権が続き、大臣の任期がいつまであるのかという中で、自分が言える間に何か言わないといけないみたいなことがあったと思う」と話す。

   訴訟を起こされ、田中が負けたら誰が賠償金を支払うのか。

文   モンブラン
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