「もったいないね~、同じエリアにいながら…」
司会のみのもんたがこう呟いたのは、毎日新聞朝刊(2012年11月6日付)に掲載された1枚の写真だ。ラオス・ビエンチャンで開かれているアジア欧州会議(ASEM)の会場で、野田首相と中国の温家宝首相とすれ違ったところをとらえていた。目を合わさないように、2人ともあらぬ方向に視線を向けて言葉も交わさなかったという。
会議中に日中首脳会談の予定はなく、2人は尖閣諸島を巡る問題は次の政権に委ねるつもりなのか。至近距離にいながら溝を埋めるつもりもなさそうだった。
みのもんた「『どうも!』って言えば向こうも無視できない」
杉尾秀哉(TBS解説室長)「現政権では(日中の接近は)無理でしょう。ビジネスの世界でもものすごい影響が残っていて、商社の人が言っていましたが、ある入札で日本が一番を引いていたらいきなり4番に下げられたとか。簡単には戻らないですよ。違う人がリセットし直さないと」
これにみの「至近距離に来たら、あっ、来たって分かるんだから、日本が一歩も二歩も引いて『ヤッ、どうも』で頭下げたら温家宝さんもそのまま通り過ぎないね。私なら、そうするね」
もともとそう軽くいくほど信頼関係があるとは思えない。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト