改修に数百万円。安全対策済みは6割弱
司会の加藤浩次「6年前の事故以来、エレベーターの改良とか保守点検は進んでいなかったのかな」
阿部「06年の事故を受けて、国土交通省は2009年にエレベーターに二重のブレーキを設置するよう義務付けました。しかし、今回事故を起こしたエレベーターはそれ以前のもので、義務付けの対象外となっていました。ブレーキを二重にするには数百万円の費用が掛かり、国内に70万台あるエレベーターのうち、40万台は新たな安全対策が取られていません。
今回の事故の原因として考えられているのは、エレベーターに取り付けられているブレーキのパッドの摩耗か、制御盤の不具合かの2つです」
安全対策が済んでいるエレベーターは、まだ6割弱ということである。
コメンテーターの八代英輝(国際弁護士)「二重ブレーキの設置などだけでは安全対策として不十分ですよ。人の動きを感知するセンサーなどを取りつけるなど、二重三重の安全対策が必要だと思いますね」
シンドラー社のエレベーターは他のメーカーのものに比べると安価で、公共施設や中堅マンションなどに多く使われている。経営陣の刑事責任が問われるべきだ。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト