きのう1日(2012年11月)午前11時ころ、東京・葛飾区の「ドンキホーテ青戸店」の立体駐車場2階で、軽トラックが天井のスプリンクラーの配管を破損し、消火剤の泡が吹き出して駐車場から道路に溢れ出した。この泡、意外に処理が難しく、プロの消防も一時はお手上げ状態になった。
消防士も悪戦苦闘…追えばフワフワ逃げる白い塊
駐車場にいた客が撮った映像があった。「火事です。2階で火災が発生しました」という自動のアナウンスとともに、天井の配管から勢いよく泡が吹き出して、あっという間に床一面が真っ白になった。泡は傾斜した通路を伝って外へ流れていく。泡は界面活性剤、つまりは洗剤のようなものだが、水をかけると泡になって空気を遮断するので、ガソリンなど可燃物火災には最適とされる。泡は放水でさらにふくれ、かさも高くなって、ドンキホーテ前の歩道は腰の高さくらいまで泡で埋まってしまった。
泡はマンホールに流れ込んで、これが別のマンホールから雪のように吹き出し、風で千切れてあたり一帯に飛び散った。珍しい光景にヤジ馬もあつまり、テレビを見てわざわざ駆けつけるヒマ人も多かった。
処理に当たった消防士は43人にもなったが、水を掛けるのが商売だから、水が効かないとなったらお手上げだ。バケツなどでそーっと洗い流したり、雪かきのようにボードでかき寄せたりして悪戦苦闘。作業は夜の9時ころまで続いた。集めた泡は約2000リットル。専門業者が処理するのだという。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト